私の少年時代は、かなり特殊な孤独なに思えるかもしれないが実はそうではない。
家に帰ると、ピッチという名の雑種犬とカブという名の少しボクサーの血が混じった犬がいた。
白ウサギもいたし、シマリスが二匹いた。
二階の小さなベランダには鳩がたくさんいたし、鳩の横のカゴにはかわいいフクロウが二匹いた。カゴの下にはチャボ(小型のにわとり)が3匹いた。
手のり文鳥もいたし、十姉妹(じゅうしまつ)もいた。
庭の小さな池には小学校から、くすねてきた錦鯉もいたし、近くの池で釣った巨大な亀やフナがいた。
また、名のない猫が三匹うろうろしていた。退屈をすることはほとんどなかった。彼らはすべて私にとてもなついていたし、私を必要としていた。このような環境が後ほど出てくる小グリマリット戦略に影響してくる。
学校が終わると、家は毎日のように悪童たちであふれかえっていた。秀才の子もしばしば混じっていた。「おちこぼれ」とはいってもそれなりに人間関係はうまくやっていたのだ。
夏の夕刻には近所のお寺からコウモリの大群が我が家に飛んできた。何故、コウモリが我が家に来ていたのか未だに謎である。
出来が悪い子ほどかわいいと言うが特に祖父母には溺愛されていた。
どのような山村かと思うかもしれないが、当時は小さな町でありながらかなりの繁華街であった。近くはパチンコ店や映画館でにぎわっていた。今は静かな住宅地になっている。
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